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「持っているカードのプライオリティ・パスが、いつのまにか使えなくなっていた」
空港に着いてから気づく人が、この2年で一気に増えました。回数制限、レストラン除外、搭乗券のルール変更。改悪が三方向から同時に進んでいるので、自分の1枚が今どの状態なのか分からなくなっている人が多いはずです。
ここでは、2024年末から2026年8月までに起きた変更をカード別にまとめました。読み終わるころには、次の旅行で自分がラウンジに入れるのか、レストランで食事ができるのか、はっきり分かります。そして「今も条件が良いカード」も名指しで挙げます。
改悪は3つの方向から同時に進んでいます

ひとくちに改悪と言っても、中身は3種類あります。ここを分けて考えると、自分に関係あるものが見えてきます。
- 回数制限:無制限だったものが年5回・年10回などに絞られる。超過分は1回US$35
- 施設の除外:空港のレストランやリフレッシュ施設が対象外になり、ラウンジだけになる
- 利用条件の厳格化:搭乗券の提示ルールが厳しくなる、会員ランクが下げられる
もともとの発端は、2023年ごろに国内の空港レストランがプライオリティ・パスの対象に加わったことです。「ぼてぢゅう」などで3,400円分の食事が無料になると知られて利用者が急増し、カード会社が施設側に払う費用が膨らみました。その負担調整が、いま各社で進んでいる改悪の正体です。
プロパーのアメリカン・エキスプレスが2019年8月に施設をラウンジのみへ絞ったのが早い例で、2024年以降にこの流れが各社へ広がりました。
2025〜2026年の変更を時系列で
| 時期 | カード | 変わったこと |
|---|---|---|
| 2024年10月 | JCBプラチナ | 国内のレストラン利用が対象外に |
| 2025年1月2日 | 楽天プレミアムカード | 無制限→年5回。ラウンジのみに。同伴者1名3,300円→US$35 |
| 2025年1月15日 | 楽天プレミアム・ブラック | デジタル会員証(アプリ)へ移行。請求が米ドル建てに |
| 2025年4月 | UCプラチナカード | 国内のレストラン・リフレッシュ施設が対象外に |
| 2025年8月 | 全カード共通 | 出発3時間以内の搭乗券の提示が必須に |
| 2025年11月30日 | セゾンプラチナ・ビジネス・プロ | プライオリティ・パスの付帯が終了 |
| 2026年8月3日 | apollostation THE PLATINUM | 年30回→年5回。起算日もリセット |
| 2026年10月31日 | 出光カード | プライオリティ・パス会員カードの利用が終了 |
直近で影響が大きいのは、下から2番目のapollostation THE PLATINUMです。年30回という条件の良さで選んでいた人が多かったぶん、年5回への変更はかなり効きます。すでにアプリを使っている人は2026年8月3日を起算日として回数がリセットされるので、8月以降は「前の年に何回使ったか」がゼロに戻る形になります。
そしてもうひとつ、見落とされがちなのが2025年8月の共通ルールです。
「出発3時間以内の搭乗券」が全カード共通のルールに
2025年8月から、プライオリティ・パスで施設を使うには出発3時間以内の搭乗券を見せることが必要になりました。カードの種類を問わない共通ルールです。
これが効くのは、飛行機に乗らない日に空港レストランだけ使いに行く、という遊び方をしていた人です。この使い方はできなくなりました。乗り継ぎで長時間待つ場合も、次の便の出発まで3時間を切っているかどうかで判断が変わります。空港に早く着きすぎたときも同じで、3時間より前だと入れません。
カード別|今どうなっているかの一覧
2026年8月時点の状況をまとめます。自分の1枚を探してみてください。
| カード | 年会費(税込) | 無料の回数 | レストラン |
|---|---|---|---|
| セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス | 33,000円 | 回数制限なし | 使える |
| エポスプラチナカード | 30,000円(招待経由20,000円) | 回数制限なし | 使える |
| UCプラチナカード | 16,500円 | 年6回(家族カードも同条件) | 使えない |
| 楽天プレミアムカード | 11,000円 | 年5回 | 使えない |
| JCBプラチナ | 27,500円 | 回数制限なし | 使えない |
| アメックス・プラチナ | 165,000円 | 回数制限なし | 使えない |
| apollostation THE PLATINUM | 22,000円 | 年5回(2026年8月3日から) | 使えない |
| 三井住友カード プラチナプリファード | 33,000円 | 付帯なし | — |
表を見ると、条件が良い順に上から並びます。ただ年会費も上から高い順になっているのが正直なところです。「安くて条件が良い1枚」は、もう存在しません。どこを妥協するかを決める作業になります。
レストランを使いたいなら、選択肢は2枚まで絞られます

空港のレストランで食事を無料にしたい。これが目的なら、残っているのは実質2枚です。
ひとつがセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード(以下、セゾンプラチナ・ビジネス)。年会費33,000円で回数制限なし、レストランも使えます。2026年8月時点でいちばん条件が良い1枚です。ただし年会費は2025年6月の更新分から33,000円に上がっており、以前の22,000円ではありません。追加カードの人はプライオリティ・パスを持てない点も要注意です。
もうひとつがエポスプラチナカードです。こちらも回数制限なしでレストランが使えます。年会費は30,000円ですが、条件しだいで下がります。
エポスプラチナの年会費を下げる2つのルート
- エポスゴールドカード保有者への招待(インビテーション)経由なら20,000円
- 年間100万円以上使うと、翌年以降の年会費が20,000円に
- 年間100万円利用でボーナス20,000ポイント。これを年会費に充てれば、財布からの持ち出しは0円
ここが面白いところで、エポスは年会費をポイントで払える仕組みを持っています。年100万円使う人なら、実質タダでレストラン特典付きのプライオリティ・パスを維持できる計算です。
ルートは、年会費0円のエポスカードから始めるのが王道です。使っているうちにゴールドの招待が届き、そこからプラチナの招待につながります。いきなりプラチナに直接申し込むと年会費30,000円なので、10,000円の差が出ます。
エポスの弱点も書いておきます
- プラチナは家族カードを発行できない。家族でプライオリティ・パスを使いたい人には向きません
- 2026年8月1日から、交通系ICや決済サービスへのチャージでポイントが付かなくなりました
- 選べるポイントアップショップが3倍から2倍に下がり、最大還元率が1.5%から1.0%へ
- 基本還元率は0.5%。マイルを貯めたい人のメインカードには向きません
プライオリティ・パスの条件は良いのですが、日常の還元率は下がりました。ラウンジとレストラン目当てで持ち、普段使いは別のカードにする。この割り切りができる人向けです。
レストランは諦める。回数と年会費で選ぶなら

年3万円は出せない、レストランは諦めていい、でもラウンジは使いたい。この条件でいちばん現実的なのがUCプラチナカードです。年会費16,500円でプライオリティ・パスが年6回。
先に弱点を書きます。UCプラチナカードも2025年4月に国内のレストラン・リフレッシュ施設が対象外になりました。ここは楽天プレミアムカードと同じで、使えるのはラウンジだけです。年6回という上限もあります。回数無制限のカードと比べれば、明らかに格下です。
それでも押さえておく価値があるのは、家族での使い方です。
| 項目 | UCプラチナカード | 楽天プレミアムカード |
|---|---|---|
| 年会費 | 16,500円(税込) | 11,000円(税込) |
| 本会員の無料回数 | 年6回 | 年5回 |
| 家族カード年会費 | 3,300円(税込) | 550円(税込) |
| 家族カードのプライオリティ・パス | 本会員と同じ年6回 | 付帯なし |
| 同伴者の料金 | 1名US$35 | 1名US$35 |
| 国内空港ラウンジ | 回数制限なし | 回数制限なし |
差が出るのは4行目です。UCプラチナカードは年会費3,300円の家族カードにも、本会員と同じプライオリティ・パス年6回が付きます。夫婦なら合計12回。楽天プレミアムカードは家族カードにプライオリティ・パスが付かないので、同伴者としてUS$35を払うことになります。
夫婦で年3回旅行するなら、往復で12回。UCプラチナカードなら年会費16,500円+3,300円の19,800円で全部まかなえます。楽天プレミアムカードだと本会員の5回を超えたぶんが有料になり、同伴者分は毎回US$35。この差はかなり大きいです。
ラウンジ以外では、LINEで頼めるコンシェルジュと、2名以上の食事で1名分が無料になるグルメクーポンが付きます。グルメクーポンは年1回使うだけで年会費のかなりの部分が戻ってきます。詳しくはUCプラチナのプライオリティ・パスは年6回まで無料とUCプラチナのグルメクーポン完全ガイドをどうぞ。
目的別|どれを選べばいいか

| あなたの目的 | 選ぶべき1枚 | 理由 |
|---|---|---|
| 空港レストランを使い続けたい | セゾンプラチナ・ビジネス | 回数制限なし+レストランが残っている |
| レストランを使いつつ年会費を抑えたい | エポスプラチナ | 年100万円利用でポイント充当により実質0円 |
| 夫婦・家族でラウンジを使う | UCプラチナ | 家族カード3,300円にも年6回が付く |
| 年に1回の旅行で往復だけ使う | 楽天プレミアム | 年5回で足りる。年会費11,000円が最安 |
| 年間の利用額が少ない | いったん見送る | どのカードも年会費の回収が難しい |
いちばん下の行を正直に入れておきます。年に1回も海外へ行かないなら、プライオリティ・パス目的でカードを持つ理由はありません。国内の空港ラウンジなら、年会費1万円前後のゴールドカードで足ります。改悪のニュースに焦って乗り換えるより、自分が年に何回ラウンジに入るかを数えるほうが先です。
乗り換える前に確認すること
往復で2回、乗り継ぎがあれば1回の旅行で3〜4回。この数字が5回に収まるなら、いま持っているカードのままで足ります。無理に年会費の高いカードへ移る必要はありません。
回数のカウントは「デジタル会員証の発行日から1年間」という数え方が主流です。カレンダーの1月始まりではありません。プライオリティ・パスのアプリで登録日を確認しておくと、残り回数が読めます。
同伴者は1名につきUS$35。夫婦で年3回なら、同伴者分だけでUS$105かかります。家族カードにプライオリティ・パスが付くカードなら、この出費がまるごと消えます。
プライオリティ・パスは、カードが届いてから別途申し込む形が一般的です。発行に2週間ほどかかることもあるので、旅行の予定があるなら早めに手続きしてください。前のカードを解約する前に、新しいパスが手元にあるか確認しておくと安全です。
テーマ別にもっと詳しく
| 知りたいこと | 詳しい記事 |
|---|---|
| UCプラチナの年6回の使い方 | UCプラチナのプライオリティ・パスは年6回まで無料 |
| 楽天プレミアムを続けるか迷っている | 楽天プレミアムカードは今も元が取れる? |
| セゾンプラチナ・ビジネスの現状 | セゾンプラチナ・ビジネスのプライオリティ・パス |
| JCBプラチナのラウンジ事情 | JCBプラチナのプライオリティ・パス改悪 |
| 国内の空港ラウンジで足りるか知りたい | 空港ラウンジが使えるおすすめクレジットカード |
| エポスとUCプラチナで迷っている | UCプラチナとエポスプラチナを比較 |
よくある質問
- 空港のレストランが使えるカードはまだありますか?
-
あります。2026年8月時点ではセゾンプラチナ・ビジネスとエポスプラチナカードが代表格です。楽天プレミアムカード、UCプラチナカード、JCBプラチナ、アメックスのプロパーカードはラウンジのみになっています。
- 搭乗券の3時間ルールとは何ですか?
-
2025年8月から、施設の利用には出発3時間以内の搭乗券の提示が必要になりました。カードを問わない共通ルールです。空港に早く着きすぎると入れないので、時間の余裕を見すぎないほうがいいです。
- 回数の1年間はいつからいつまでですか?
-
多くのカードでデジタル会員証の発行日から1年間という数え方です。1月1日始まりではありません。apollostation THE PLATINUMのように、変更日を起算日としてリセットされるケースもあります。
- 無料回数を超えたらいくらかかりますか?
-
1回あたりUS$35が一般的です。米ドル建てなので、円安の局面では5,000円を超えることもあります。同伴者の料金も同じくUS$35です。
- 家族カードでもプライオリティ・パスは持てますか?
-
カードによります。UCプラチナカードは家族カード(年会費3,300円)にも本会員と同じ年6回が付きます。楽天プレミアムカードとエポスプラチナカードは家族分のプライオリティ・パスがありません。
- 国内の空港ラウンジも回数制限の対象ですか?
-
対象外です。カード会社が提供する国内空港ラウンジは、プライオリティ・パスとは別の特典です。UCプラチナカードも楽天プレミアムカードも、こちらは回数制限なしで使えます。
- なぜ改悪が続いているのですか?
-
会員が施設を使うたびに、カード会社が運営元へ料金を払う仕組みだからです。2023年ごろに国内のレストランが対象へ加わって利用者が急増し、各社が負担の調整に動きました。この流れはしばらく続くとみておいたほうがいいです。
- 今から選ぶなら、どれが安心ですか?
-
正直なところ、絶対に安心と言えるカードはありません。今も条件が良いカードでも、来年変わる可能性があります。だからこそプライオリティ・パス以外にも価値がある1枚を選ぶのが安全です。保険やグルメ優待、コンシェルジュなど、ラウンジが減っても残るものを見てください。
まとめ|ラウンジだけで選ぶ時代は終わりました

2024年末から2026年8月まで、改悪はほぼ途切れずに続いています。回数制限、レストラン除外、搭乗券の3時間ルール。この3つが重なって、プライオリティ・パスの価値は数年前とはっきり変わりました。
空港のレストランを使い続けたいなら、残っているのはセゾンプラチナ・ビジネスとエポスプラチナカードです。エポスは年間100万円使えばボーナスポイントを年会費に充てられるので、実質0円で維持できます。年会費0円のエポスカードから始めて、ゴールド、プラチナと招待をたどるのが最短ルートです。
レストランを諦めて年会費を抑えるなら、UCプラチナカードが現実的です。年16,500円で年6回、家族カード3,300円にも同じ年6回が付く。夫婦なら合計12回になるので、家族で旅行する人にとってはここが一番効きます。
そして最後にもうひとつ。改悪の波はこれからも来ます。だからこそ、プライオリティ・パスだけを理由にカードを選ばないでください。保険、グルメ優待、コンシェルジュ。ラウンジが減っても手元に残るものがあるカードなら、次の改悪が来ても慌てずに済みます。
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カードごとの詳しい条件は、それぞれの記事にまとめています。





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