ホテルに泊まっていただけなのに、気づけばJALの上級会員に手が届いている。2026年7月14日、そんなことが本当に起きる提携が発表されました。
マリオット・インターナショナルと日本航空(JAL)が、これまでのパートナーシップを大幅に拡充する戦略的パートナーシップを締結。Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)にとって日本の航空会社との初めての本格的な取り組みであり、JALにとってもグローバルホテルグループとの初の戦略的パートナーシップです。
目玉は「相互のステイタスマッチ」。Marriott Bonvoy会員はアカウントを連携するだけで、JALのFLY ON ポイント(以下、FOP)がもらえます。しかも最大で年間40,000 FOP。飛行機に一度も乗らずに、です。
ここでは、公式プレスリリースと連携ページの内容をもとに、何がもらえて、何がもらえないのか。そして今どう動くのが賢いのかを、正直にお伝えします。ぬか喜びしないための注意点も隠さず書きます。
JAL×マリオット提携で何が変わったのか

これまでもJALとマリオットには、ポイントとマイルの相互交換という接点がありました。今回はそこから一段進み、両方の会員アカウントを連携することで、お互いのステイタスが行き来する仕組みになります。
- Marriott Bonvoy会員 → アカウント連携だけでJALのFOPを毎年獲得
- チタンエリート・アンバサダーエリート → 保有FOP数に応じてJMBクリスタル以上のステイタスを自動付与
- JMBサファイア以上の会員 → 対応するMarriott Bonvoyのエリート資格を自動付与
- ポイント移行:JMBマイル→Bonvoyポイントは4:3、Bonvoyポイント→JMBマイルは3:1
やることは、専用の連携ページでマリオットとJMBのアカウントをつなぐだけ。手間はほとんどありません。
Marriott Bonvoy会員がもらえるFLY ON ポイント一覧
今回いちばん反響が大きいのがこの表です。Marriott Bonvoyのエリート会員ステイタスごとに、もらえるFOP数が公開されました。
| Marriott Bonvoyステイタス | 毎年もらえるFOP | 追加のステイタス付与 |
|---|---|---|
| 一般会員 | 2,000 FOP | なし |
| シルバーエリート | 5,000 FOP | なし |
| ゴールドエリート | 10,000 FOP | なし |
| プラチナエリート | 20,000 FOP | なし |
| チタンエリート | 30,000 FOP | 保有FOP数に応じてJMBクリスタル以上 |
| アンバサダーエリート | 40,000 FOP | 保有FOP数に応じてJMBクリスタル以上 |
注目すべきは「毎年」という設計です。1回限りの入会ボーナスではありません。ステイタスを維持して連携条件を満たしている限り、翌年以降も積まれます。
この数字がどれだけスゴいのか、JALの基準と並べてみる
ピンとこない方のために、JALのFLY ON ステイタス獲得基準と比べてみます。FOPは毎年1月~12月の暦年で判定され、年をまたぐと持ち越せません。
| JMBステイタス | 必要FOP(暦年) | Bonvoyプラチナの20,000 FOPがあると |
|---|---|---|
| JMBクリスタル | 30,000 FOP | 残り10,000 FOP |
| JMBサファイア | 50,000 FOP | 残り30,000 FOP |
| JGCプレミア | 80,000 FOP | 残り60,000 FOP |
| JMBダイヤモンド | 100,000 FOP | 残り80,000 FOP |
クリスタルまで残り10,000 FOP。サファイアでも残り30,000 FOPです。ホテルに泊まる人にとって、JALの上級会員がぐっと現実的な距離に近づきました。
JMB会員がもらえるMarriott Bonvoy特典
逆方向、つまりJAL側の会員がもらえる特典も見ておきましょう。
| JMBステイタス | Marriott Bonvoyでもらえるもの |
|---|---|
| JMBベース(一般) | 6か月以内に6泊でシルバーエリート |
| クリスタル | 6か月以内に4泊でシルバーエリート |
| サファイア | シルバーエリートを自動付与+6か月以内に10泊でゴールドエリート |
| JGCプレミア | ゴールドエリートを自動付与+6か月以内に16泊で10,000ボーナスポイント |
| ダイヤモンド | ゴールドエリートを自動付与+6か月以内に10泊でプラチナエリート(初年度限定)+16泊で15,000ボーナスポイント |
| ダイヤモンドメタル | ゴールドエリートを自動付与+6か月以内に10泊でプラチナエリート(毎年)+16泊で15,000ボーナスポイント |
正直に言うと、JAL側の会員にとってのうまみは、マリオット側ほど強くありません。サファイアでもらえるのはシルバーエリートで、これはレイトチェックアウトが少し伸びる程度の資格です。ゴールドエリートまで上げるには半年で10泊が必要なので、それなりの宿泊実績が求められます。
今回の提携は「マリオットの上級会員に、もっとJALに乗ってほしい」というJALの意図が強く出た内容と読むのが自然です。
クレジットカードで「Bonvoyのエリート資格」を先に押さえるという戦略

ここからが本題です。Marriott Bonvoyのエリート資格は、通常なら年間25泊(ゴールドエリート)、50泊(プラチナエリート)という宿泊実績が必要です。会社員が普通に旅行しているだけでは、まず届きません。
ところが、クレジットカードを持つだけで、この宿泊実績をショートカットできます。
| カード | 年会費(税込) | 取得できるBonvoy資格 | 連携でもらえるFOP |
|---|---|---|---|
| Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・カード | 34,100円 | 入会でゴールドエリート自動付与 | 年間10,000 FOP |
| Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード | 82,500円 | 入会でゴールドエリート自動付与/年間500万円利用でプラチナエリート | 年間10,000~20,000 FOP |
年会費34,100円のMarriott Bonvoyアメックス(一般カード)を持つだけで、ゴールドエリートが自動付与されます。そして今回の提携により、そのゴールドエリートには毎年10,000 FOPが付いてくる計算になります。
飛行機に乗らずに、カードを持っているだけで、毎年10,000 FOPが積まれる。JMBクリスタルの3分の1が、年会費だけで埋まるということです。
- プレミアム・カードは新規入会時とカード更新時に15泊分の宿泊実績が付与されるため、プラチナエリートへの道のりも短縮できる
- 家族カードの利用分も基本カードに合算されるので、世帯でまとめれば条件達成が早い
- プレミアム・カードは年間400万円以上の利用と継続で、最大75,000ポイントの無料宿泊特典がもらえる。年会費の回収はここで狙う
Marriott Bonvoyアメックスの詳しいスペックや無料宿泊特典の使い方は、こちらの記事で細かく解説しています。

「無料宿泊特典って本当に元が取れるの?」という疑問には、実際にリッツカールトン京都に泊まったときの体験談が答えになります。

ここは冷静に。ぬか喜びしないための注意点
盛り上がる話ですが、勘違いしたまま突っ走ると痛い目を見ます。押さえておくべき点を、包み隠さず書きます。
もらえるのはFOP。JGC入会に必要なLife Statusポイントではない
ここが最大の落とし穴です。今回付与されるのはFLY ON ポイントのみ。JALグローバルクラブ(JGC)の入会に必要なJAL Life Statusポイントについては、公式資料に一切記載がありません。
- 「マリオットのカードを持てばJGC修行が終わる」は誤解。JGC取得とは無関係
- FOPは暦年(1月~12月)でリセットされる。翌年に持ち越せない
- JMBクリスタル・サファイアの獲得には「うちJALグループ便◯◯FOP以上」という内訳条件がある。付与されるFOPがこの内訳に算入されるかは、公式に明記されていない
この内訳条件の扱いは、現時点で最も不透明な部分です。実際に連携した人の報告では反映されているケースもありますが、規約に明文化されていない以上、「そうなると約束されている」わけではありません。ここは分けて考えてください。
FOPの積算には最大6週間かかる
連携ページの規約によれば、対象となるアクティビティを完了してから会員アカウントにFOPが積算されるまで、最大で6週間かかります。連携した翌日に画面が変わるとは限らないので、慌てないでください。
両社はいつでも変更・終了できる
規約には、積算されたFOPおよび特典は変更される場合があり、JMB規約に従うと明記されています。付与されるステイタスは原則として最低12か月間有効とされていますが、両プログラムは有効期間を決定する権利を留保しています。
つまり、いつ終わってもおかしくない提携です。急かすつもりはありませんが、様子を見る理由も特にありません。すでに両方の会員なら、連携だけは早めに済ませておくのが賢い判断です。
宿泊チャレンジは、詳細が出てから動く
JMB会員向けの「6か月以内に◯泊」というチャレンジは、起算日や対象予約、対象料金といった条件が発表時点で明らかになっていません。条件ページが出る前に有償の宿泊予定を入れるのは待ってください。せっかくの宿泊がカウントされないという最悪の展開もありえます。
今すぐやるべきこと
どちらも入会金・年会費は無料です。まだ会員でない方は、まずここから。片方だけでは連携できません。
Marriott Bonvoyのトラベルパートナー専用ページから、両方の会員番号をつなぎます。所要時間は1分程度。FOPの積算までは最大6週間かかるので、気長に待ちましょう。
一般会員のままだと年間2,000 FOPどまりです。Marriott Bonvoyアメックスに入会すればゴールドエリートが自動付与され、もらえるFOPが10,000へ跳ね上がります。年会費34,100円で毎年10,000 FOPが積まれる計算です。
「あと10,000 FOPでクリスタル」と見えても、内訳条件の扱いが確定していません。航空券を買い足すのは、判定条件が公開されてからで十分間に合います。
ホテル系カードが手を出しにくいなら、別ルートもある
年会費34,100円のマリオットアメックスは、ホテルステイが好きな人にはハマります。ただ「そこまでホテルに泊まらない」「もっと安く空港ラウンジや旅の快適さがほしい」という方には、正直オーバースペックです。
JALマイルを効率よく貯めたいなら、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード(以下、セゾンプラチナ・ビジネス)が最有力です。JALマイル還元率が最大1.125%に届きます。

そもそもANAとJALのどちらを軸にするか迷っている段階なら、こちらから読んでみてください。

マリオットとヒルトン、どちらのホテル陣営に乗るかで迷っている方は、無料宿泊特典の違いを比べてから決めるのが確実です。

よくある質問
- 連携するだけで本当にFOPがもらえる?
-
もらえます。Marriott Bonvoy会員は、JMBとアカウントを連携するだけでエリート会員ステイタスに応じたFOPを獲得できます。一般会員でも年間2,000 FOP、ゴールドエリートなら年間10,000 FOPです。ただし積算には最大6週間かかります。
- この提携でJGC修行が終わる?
-
終わりません。付与されるのはFLY ON ポイントであり、JGC入会に必要なJAL Life Statusポイントではありません。公式資料にLife Statusポイントの記載は一切ないので、JGC取得とは切り離して考えてください。
- FOPは毎年もらえる?それとも1回だけ?
-
毎年もらえます。プログラム年度ごとに提供される設計です。ステイタスを維持し、連携を継続している限り、翌年以降も付与されます。
- 今すぐ航空券を買い足してサファイアを狙うべき?
-
待ってください。JMBクリスタルやサファイアには「うちJALグループ便◯◯FOP以上」という内訳条件があり、今回付与されるFOPがこの内訳に算入されるかは公式に明記されていません。判定条件が公開されてから計画するのが安全です。
- Marriott Bonvoyのエリート資格はカードで取れる?
-
取れます。Marriott Bonvoyアメックス(年会費34,100円・税込)に入会すると、ゴールドエリート会員資格が自動付与されます。通常は年間25泊が必要な資格です。プレミアム・カード(年会費82,500円・税込)なら、年間500万円以上の利用でプラチナエリートまで到達できます。
- JMB会員がマリオットの宿泊チャレンジを今から始めてもいい?
-
おすすめしません。起算日、対象予約、対象料金といった条件が未発表です。条件ページが公開されてから予約するほうが確実です。
まとめ

今回のJAL×マリオット提携は、ホテルの上級ステイタスが空のポイントに化けるという、これまでになかった構図を生みました。
- Marriott Bonvoy会員はアカウント連携だけで年間2,000~40,000 FOPを毎年獲得できる
- ゴールドエリートで10,000 FOP、プラチナエリートで20,000 FOP。JMBクリスタル(30,000 FOP)が一気に近づく
- そのエリート資格はMarriott Bonvoyアメックス(年会費34,100円)を持つだけで自動付与される
- ただしもらえるのはFOPのみ。JGC入会に必要なLife Statusポイントではない
- 内訳条件の扱い、付与時期の詳細は未確定。航空券の買い足しは判定条件の発表を待つ
やるべきことはシンプルです。すでに両方の会員なら、今日中にアカウントを連携してください。1分で終わります。そしてBonvoyのステイタスを持っていないなら、カードでゴールドエリートを押さえるところから始める。この2つだけで、来年のJAL上級会員への距離が確実に縮まります。
提携はいつ終わるかわかりません。動くなら、今です。
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※本記事は2026年7月14日時点の情報をもとに作成しています。JALプレスリリースおよびMarriott Bonvoy公式連携ページの内容を確認していますが、サービス開始日、FLY ON ポイントの付与時期、宿泊チャレンジの詳細条件など未発表の項目があります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

