名前がそっくりなので、つい「上位版がプロなんでしょ?」と思ってしまいますよね。でも実際に中身を並べてみると、この2枚は値段以外ほとんど別のカードと言っていいくらい性格が違います。選び方を間違えると、「プライオリティ・パスが目当てだったのに付いてなかった」「ポイントが全然貯まらない」と後で気づくことになります。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード(セゾンプラチナ・ビジネス)と、セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス®・カード(以下プロ)。年会費はどちらも33,000円(税込)で同じです。だからこそ、何が違うのかをちゃんと押さえて選んでほしいんです。
自分の事業に「ぴったり合う1枚」を、迷わず選べるようになる

先に結論の地図を渡しておきます。ざっくり言うと、こう分かれます。
- セゾンプラチナ・ビジネスは、プライオリティ・パスやマイルが欲しい個人事業主・会社員向けの「特典で楽しむプラチナ」
- プロは、屋号印字とキャッシュバックで経費を効率化したい法人代表者向けの「コストを削るプラチナ」
「屋号が入るかどうか」だけの違いだと思っていると、足元をすくわれます。実はポイント制度も、付く特典も、申し込める人も違いますし、プロは2025年11月にプライオリティ・パスの提供を終了したばかりです。順番に見ていきましょう。
スペックを並べて比較
| 項目 | セゾンプラチナ・ビジネス | プロ |
|---|---|---|
| 年会費(税込) | 初年度無料/次年度33,000円 | 33,000円 |
| 追加カード(税込) | 3,300円・最大9枚 | 3,300円・最大100枚(代表者カード含む) |
| 申込資格 | 個人事業主・経営者・会社員も可 | 法人代表者のみ(個人事業主・未成年は不可) |
| 券面の名義 | 個人名 | 屋号(社名)を印字できる |
| 還元の仕組み | 永久不滅ポイント/SAISON MILE CLUBでJALマイル最大1.125% | 利用額の1%キャッシュバック(選択型) |
| 永久不滅ポイント | 貯まる | 対象外 |
| プライオリティ・パス | 本会員は回数無制限で無料付帯 | 2025年11月30日で提供終了(国内空港ラウンジは利用可) |
| 支払いサイト | 最大56日 | 最大84日(スキップ払い・選択型) |
こうして並べると、値段だけ同じで中身は別物だというのがよく分かります。特に大きな分かれ道は次の3つです。
違い①:そもそも申し込める人が違う
ここが最大の落とし穴です。プロの入会資格は「法人代表者(個人事業主・未成年を除く)」。つまり、まだ法人化していない個人事業主や、独立を考えている会社員は申し込めません。
一方のセゾンプラチナ・ビジネスは、個人事業主・経営者に加えて会社員でも申し込めます。「ビジネスカードを持ちたいけど、まだ法人じゃない」という人が選べるのは、実質的にセゾンプラチナ・ビジネスのほうだけ、ということになります。
なお、申込書類の扱いも少し違います。プロは登記簿は不要ですが、決算書を添付すると審査がスムーズになり、状況によっては提出を求められることがあります。セゾンプラチナ・ビジネスは決算書も登記簿も不要です。起業直後の身軽さでは、セゾンプラチナ・ビジネスに分があります。
違い②:ポイントで貯めるか、キャッシュバックで削るか
還元の考え方が根本から違います。
セゾンプラチナ・ビジネスは永久不滅ポイントが貯まり、SAISON MILE CLUBに登録すればJALマイルが最大1.125%貯まります。経費の支払いがマイルに変わり、家族旅行の特典航空券になっていく――そんな使い方が魅力です。
対してプロは、永久不滅ポイントもSAISON MILE CLUBも対象外。代わりに利用額の1%が毎月キャッシュバックされる仕組みです。広告費や資材費など販管費の決済が多いほど、現金が直接戻ってくる。ポイントの使い道に頭を悩ませず、純粋にコストを削りたい法人向けの設計です。
マイルを貯めて旅を楽しみたいならセゾンプラチナ・ビジネス、経費を1%確実に削りたいならプロ。ここははっきり好みが分かれます。
違い③:プライオリティ・パスが付くのはどっち
旅好き・出張族にとって、これは見逃せないポイントです。世界の空港ラウンジが使えるプライオリティ・パスが無料付帯し、本会員は回数無制限で使えるのはセゾンプラチナ・ビジネスのほうです。
一方のプロは、ここで大きな注意点があります。プロにもかつてはプライオリティ・パスが付いていましたが、2025年11月30日(日)をもって提供が終了しました。新規申し込みの受付も2025年10月30日で締め切られています。今からプロを作っても、プライオリティ・パスは付きません。後継サービスは別途案内するとされていますが、本記事執筆時点では未定です。
- プロのプライオリティ・パスは2025年11月30日で終了済み。会員証の有効期限が残っていても利用できません
- セゾンプラチナ・ビジネスのプライオリティ・パスは別サービスとして継続中。このお知らせの対象ではありません
つまり、海外の空港ラウンジを使いたいなら、選ぶべきは迷わずセゾンプラチナ・ビジネスです。プロには国内主要空港のラウンジ無料サービスは残っていますが、海外ラウンジを目当てにプロを選ぶと、ここで期待が完全に外れます。
※空港ラウンジまわりは改定が入りやすいので、最新の対応状況はプライオリティ・パスの解説記事もあわせてご確認ください。
プロが光るのは「屋号印字」と「大規模な経費管理」

ここまで読むと「プロは見劣りする?」と感じるかもしれませんが、プロにはプロにしかない強みがあります。
- カード券面に屋号(社名)を印字できる。取引先への支払いで会社名が入った券面を出せるのは、法人としての信頼感につながります
- 追加カードを最大100枚まで発行できる。従業員が多い会社でも全員に配れます(セゾンプラチナ・ビジネスは最大9枚)
- 支払いサイトが最長84日。スキップ払いを選べば資金繰りの猶予がさらに延びます
- センチュリオンデザインの券面。アメックスらしい重厚な見た目です
従業員が増えてきた、屋号入りのカードで取引先からの見え方を整えたい、ポイントより現金のキャッシュバックがいい――こうした「組織で経費を回す法人」には、プロのほうがしっくりきます。
あなたはどっち?タイプ別の選び方
迷ったら、次の基準で選んでください。
| こんな人 | 選ぶべき1枚 |
|---|---|
| 個人事業主・フリーランス・会社員 | セゾンプラチナ・ビジネス(プロは申込不可) |
| プライオリティ・パスで海外ラウンジを使いたい | セゾンプラチナ・ビジネス |
| JALマイルを経費で貯めたい | セゾンプラチナ・ビジネス |
| 初年度無料でまず試したい | セゾンプラチナ・ビジネス |
| 屋号(社名)を券面に入れたい法人代表者 | プロ |
| 従業員に10枚以上カードを配りたい | プロ |
| ポイントより現金のキャッシュバックがいい | プロ |
法人化したら切り替えるべき?
「個人事業主としてセゾンプラチナ・ビジネスを使っているけど、法人化したらプロに乗り換えるべき?」という疑問もよく聞きます。
切り替えを検討する目安は、「プライオリティ・パスとマイルを今後も使うか」です。海外出張が多くラウンジやマイルを活用しているなら、法人化してもセゾンプラチナ・ビジネスを持ち続ける価値は十分にあります。引き落とし口座は法人口座も設定できるので、法人化後もそのまま経費カードとして使えます。
逆に、従業員が増えて10枚以上のカードが必要になった、屋号入りの券面が欲しくなった、ポイントより現金還元を重視したい――こうした変化が起きたら、プロへの切り替え、あるいは2枚持ちでの使い分けを考えるタイミングです。
よくある質問
- 個人事業主でもプロは作れますか?
-
作れません。プロの入会資格は「法人代表者(個人事業主・未成年を除く)」です。個人事業主や会社員の方はセゾンプラチナ・ビジネスを選んでください。
- プロにプライオリティ・パスは付きますか?
-
付きません。プロのプライオリティ・パスは2025年11月30日で提供終了しました(新規受付も2025年10月30日で終了)。国内主要空港のラウンジは引き続き無料で使えますが、海外ラウンジを使いたいならセゾンプラチナ・ビジネスを選んでください。なお、セゾンプラチナ・ビジネスのプライオリティ・パスはこの終了の対象ではなく、継続しています。
- プロで永久不滅ポイントやJALマイルは貯まりますか?
-
貯まりません。プロは永久不滅ポイント対象外で、SAISON MILE CLUBにも登録できません。代わりに利用額の1%が毎月キャッシュバックされます。
- 年会費はどちらも同じですか?
-
次年度以降はどちらも33,000円(税込)で同額です。ただしセゾンプラチナ・ビジネスは初年度無料、プロは初年度から年会費がかかります。
まとめ|値段は同じ、向いている人は正反対

セゾンプラチナ・ビジネスとプロは、年会費こそ同じ33,000円ですが、向いている人は正反対です。プライオリティ・パスやマイルで旅と出張を快適にしたい個人事業主・会社員なら、初年度無料で試せるセゾンプラチナ・ビジネス。屋号印字と大量の追加カード、現金キャッシュバックで組織の経費を回したい法人代表者なら、プロ。
「上位版だからプロ」ではなく、「自分の事業がどちらの設計に合うか」で選ぶのが正解です。まだ法人化していないなら、選択肢は実質セゾンプラチナ・ビジネス一択になります。
カードの全体像はセゾンプラチナ・ビジネス・アメックス徹底レビューに、申し込める人の条件は審査の解説記事にまとめています。一般版(セゾンプラチナ・アメックス)との違いが気になる方は、ビジネスと一般の比較記事もどうぞ。
※年会費・特典・申込資格は2026年5月時点の公式サイト情報をもとにしています。当社所定の審査があり、希望に添えない場合があります。最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。

